車を運転していたら、前の前の車が停まりました。右折するのかなと思ったら、どうも違う。
田舎なので、軽トラかトラクターでも停まっているのかなと私も停まりました。対向車が通り過ぎて、前の前の車が何かをよけるように車線をはみ出して進みました。前の車も続きます。軽トラのような大きなものが見えないので、道路上に動物が轢かれた死体でもあるのかなと思ったら、いたのは……。
亀さん!
片手では持てないくらいの大きさの亀が道路を横断しています。
意外と速くて、「まだ来ないでー轢きそうになるからー」と思いつつ通り過ぎました。
上を通り過ぎても問題なさそうですが、万が一車に引っかかったら事です。
バックミラーで見たら、亀は白線を越えて対向車線に入ろうとしていて、車がよけていました。
田舎なので、イタチやタヌキが道路を横断したりもします。梅雨の時期だとカエルもいます。手の平くらいの大きさのカエルも死んでいたりします。
猫も見かけますが、本当に轢かれないでほしいです。チェンソーマンで猫を殺すくらいなら人間を殺すってセリフがありましたが、同意見です。
猫を轢いた話といえば、昔、教師が話していました。
夜、車で走っていると、いきなり猫が飛び出してきました。あわててブレーキを踏む教師。外に出て見ても、当たった痕跡もないし猫もいない。
思い出してみると、飛び出してきた猫は首だけで体がなかったような……まさか幽霊?
イメージ。
猫の霊が何をしたかったのかは分かりません。
こういうのが飛び出してくるのも困りますが、実際に見た事があるものであれが一番困るだろうなと思うものがあります。
それは台風が近づいていて、とても風が強い夜でした。
右手側の田んぼから何かが飛んできました。一瞬見えたのは、一斗缶でした。一斗缶が何かというと、島木譲二さんがやっていたギャグ、カンカンヘッドで使用されていたものです。
その一斗缶が、ちょうど斜め前に走ってきていた対抗車線の車の前に飛びました。勢いで車体の下に入り込んだ一斗缶と道路から火花が散りました。ガガーかザザーのような音が聞こえて火花が散っていきます。
車を停めたとしても、一斗缶を取り出すのは苦労するかもしれないと思いつつも通り過ぎるしかありませんでした。見えたのは数瞬だったので本当に入り込んだかははっきりしません。でもその対向車がいなかったら、もしかしたらタイミング的に私の車の下に入り込んでいたかもしれないと思うと、うわーと思います。
道路を渡るのは人間だけじゃない……安全運転していても、向こうから飛び込んでこられるとなかなか難しいものがありますね。